安心2014/02

使い捨てカイロで耳を包んだら視界良好-・かすみ目も目の乾きも治つたと大好評

目・肝臓・腎臓のツボをまとめて刺激 「耳を刺激したら、かすみ目や疲れ目が改善した」これは、私の鍼灸整骨院に来られている患者さんから、寄せられた声です。中医師・柔道整復師である私は、中国伝統医学の知識を取り入れた治療を行っています。中国では、古来、耳は経絡(一種の生命エネルギーである気の通り道)が集中している重要な部分と考えられていて、耳ツボ療法が広く実践されてきました。新たな方法を取り入れる穂園先生 私か取り入れてきた治療法の一つにも、耳を刺激する「耳輪ゴム」といケ方法があります。        これは、鍼灸師の松岡佳余子先生が考案した、輪ゴムを耳に巻いてツボを刺激する手法です(2013年『安心』8月号で紹介)。 耳には手や足と並び、全身に対応するツボが集中していま・一`きす。耳輪ゴムをすると、これらのツボが刺激されるだけでなく、全身の血流がよくなり、首や肩のこり、頭痛、耳鳴り、眼精疲労、高血圧、冷え症など、さまざまな不調が改善します。当院でも、頭痛や耳鳴りのほか、特に眼性疲労や目のかすみに高い効果が得られました。しかし、耳輪ゴムは3~4本の輪ゴムを束ねて耳に二重に巻くため、人によっては強い痛みを感じる場合があります。高い効果はそのままに、なんとか痛みを少なくする方法はないだろうか……そう考えていたとき、松岡先生が新たな方法を提案してくださいました。それは、カイロと輪ゴムを使って耳を刺激する「耳カイロ」です。 この方法だと、カイロによる温熱刺激があるため、それほど強い刺激を加えなくても血流がよくなります。そのため痛みが少ないばかりか、特にこの時期は「温かくて気持ちいい」と、患者さんたちにも好評です。なおかつ、耳輪ゴムと同様に頭痛や肩こり、また顔面神経痛の改善など、高い効果も得られています。なかでも目に関しては、「視界が明るくなった」「目の乾きが改善した」「かすみ目が治った」「目の疲れが取れた」との声が寄せられています。

 耳を刺激して目の症状が改善するのは、一つには耳たぶにある目のツボが刺激されるからです。もう一つは肝臓・腎臓の働きがよくなるためです。中医学では、肝臓・腎臓が目

を支配していると考えています。例えば、腎気(腎臓のエネルギー)が減少すると、目の滋養がうまくいかなくなり、いわゆる「老眼」が進行します。耳カイロはカイロで耳全体を包み込むため、目のツボとともに、耳の中心辺りにある肝臓や腎臓のツボもまとめて刺激することができます。肝臓・腎臓が元気になると、それらに支配されている目も元気になってくるのです。耳を折り曲げてこすってもよい耳カイロのやり方を、左にまとめました。カイロが温かいうちは、1日に何度行っても構いません。耳カイロは両耳行ってもよいですし、改善したい症状のある側だけを刺激しても結構です。ポイントは、カイロをはって固定するのではなく、必ず輪ゴムを巻くことです。温熱に加えて、やはりある程度の刺激が必要だからです。私の経験では、輪ゴムを巻かないとあまり効果が得られませんでした。このやり方が難しければ、両手で両耳を押さえ、前後に手を動かし、クシャクシヤと耳を刺激しましょう。耳の表面だけをこするのではなく、耳を折り曲げるように激しく動かします。10秒もやれば、血行がよくなり耳が熱くなるはずです。耳カイロの目安は10分ですが、痛みがある場合はそれより前にはずしてください。また、耳に傷があるときも行わないでください。雲が晴れたように視界がスッキリ 去年あたりから、ひどい耳鳴りに悩まされていました。昼間はまだよいのですが、夜になると周りが静かになるせいか、さらにひどさを増します。高温のキーンと?2 日や、大きなガーという音が耳の奥で同時に響き、とにかく不快です。 そんなとき、穂園秀一先生が、耳カイロ(やI方は41ぺ・‐ジ)を教えてくれたのです。穂園先生の鍼灸院には、職場の同僚の勧めで数年前から通っており、その見立ての的確さには常に驚いていました。それもあり、先生が勧められる耳カイロをすぐに実践してみました。 私は、ラテックスアレルギー(天然のゴムに触れることにより、じんましんなどが起こる)があり、耳カイロを最初にしたときは、少し耳が赤くなってしまいました。でも、続けるうちに症状が出なくなり、それと同時にひどい耳鳴りも音が小さくなっていきました。 また、うれしい変化がありました。最近、年齢的なものか、夜になると目がかすみ、うっとうしい思いをしていました。裸眼では両目ともI・5なのですが、老眼で、夜にはメガネをかけても、なかなかハッキリ見えません。それが、耳カイロをした後は、雲が晴れたように視界がスッキリするのです。耳カイロをする前と後で、明らかに見え方が異なるのですから、驚きです。夜になってもかすみ目が気にならなくなり、うれしいかぎりです。さらに、ありかたいのは、耳カイロをしてから寝ると、朝まで目が覚めず、ぐっすり眠れることです。私は、もともと不眠ぎみで、夜中にたびたび目が覚めていました。それが、一度も起きずに眠れるのですから、耳カイロは、安眠にもよいのかもしれません。私の耳カイロのやり方は、夜リラックスしながら行うほか、朝、出勤の準備をしながら行うこともあります。また、カイロの代わりに、はるタイプのお灸を使うこともあります。 まだ始めてから数週間ですが、これからの変化がとても楽しみです。耳たぶには目点や眼点と呼ばれる、目に関するツボがあります。また耳のそのほかの部分に外耳点や耳中点という耳鳴りによいとされるツボもあります。耳カイロの優れた点は、探すのが難しいこれらのツボを、誰でもまとめて簡単に刺激ができ、効果を得られることです。なお、山田さんのようにラテックスアレルギーの人は、ティッシュで耳を覆ってから耳カイロをするとよいでしょう。

|   © 2024 ほぞの鍼灸整骨院.   |   ログイン |